整形外科
野球肘は、野球でボールを投げることを繰り返していると、肘のあたりの筋肉が部分断裂して炎症をおこして、肘の内側、上腕骨の内顆部に痛みが出て、なげられなくなることがあります。
また、成長期の子供では、上腕骨内顆から始まる手関節屈筋、手指の屈筋が酷使され、
付着部炎、骨端炎をおこし、同様な症状がおきてきます。
初期の症状では、投球動作で痛みがあり、放置していると手を握ったり、重いものをぶらさげるだけで痛むようになります。
また、痛みのために、肘の運動が制限されることがあります。
痛みがあれば、しばらく氷などで、その部分を冷やしてから固定します。
温熱療法のほか、消炎鎮痛剤、あるいは副腎皮質ホルモンなどの薬物療法があります。
どうしても症状が改善されない場合は手術が必要となります。
テニス肘は、テニスでボールを打つためにラケットを振ったりしていると、肘の当たりの筋肉は繰り返し強い力を受けて、部分断裂や炎症をおこすことになります。
また、テニスだけではなく、労働や家事が原因でも上腕骨の外顆分に同じような症状がおきます。
ラケットを握る力が落ちていき、肘の外側にも痛みがでるようになります。
また、ラケットを振ったり、ボールを打つたびに痛みが出てきます。
この筋肉は、手首や手指を伸縮させる作用があるため、ふつうの生活でも物を掴んだり、
雑巾を絞るのにも痛みが伴います。
痛んだときには、しばらく氷などで冷やし、サポーターや弾力包帯で肘を固定します。
痛みには消炎鎮痛剤や副腎皮質ホルモンを使用します。
場合によっては手術が必要となります。
膝から下の下腿骨は2本あり、脛骨の膝側には脛骨結節があります。
サッカーやバスケットボールのように、激しく膝を使うスポーツを続けると、
この結節部分が腫れたり骨が異常をおこしてしまいます。
12歳〜13歳の成長期の子供によく発症します。
運動したり正座をすると脛骨結節に痛みがありますし、
膨らんだ部分を押しても痛むことがあります。
スポーツが原因なら、そのスポーツを休み、湿布や消炎鎮痛剤で痛みを軽くします。
普通は3か月くらいスポーツを休むと痛みは治まりますが、骨成長が止まる16〜17歳までは
再発する可能性が大きいです。
症状が軽くならない場合には、脛骨結節部分を手術が必要となります。