子供の小児がん・白血病・脳腫瘍・神経芽細胞腫・悪性リンパ腫の症状

小児ガンの種類

乳児や幼児などの子供の難病の症状。小児がん・白血病・脳腫瘍・神経芽細胞腫・悪性リンパ腫・ウイルムス腫瘍・悪性奇形腫・横紋筋肉腫などの症状。

いろいろある小児がん

子供の病気:小児がん・白血病・脳腫瘍・神経芽細胞腫・悪性リンパ腫

受診科

小児科

 

ガンは大人だけが発病する病気ではなく、子供にもあります。
子供と成人のガンと違うところは肉腫が多いことです。
ですから、肉腫も含めて、小児の悪性腫瘍を小児がんといいます。
小児がんでは、年齢によって発症しやすいガンがほぼ決まっています。

 

小児がんは、発病すると、進行が早くて死亡することが多い病気です。
小児がんの中では、血液のガンである白血病が特に多いのですが、治療の進歩で死亡率は減っています。

 

小児ガンで白血病に次いで多いのが脳、副腎、腎臓、目、肝臓、睾丸、卵巣、筋肉、骨などです。
子供の身体のどこかに、おできや打撲と違う腫れものができて、特に痛みも訴えないときが疑いがあります。

 

白血病

小児ガンで最も多いのが血液のガンである白血病です。
原因不明のまま、血液中に白血病細胞が発生するもので、その白血病細胞の種類により、骨髄性白血病やリンパ性白血病などに分かれます。

 

白血病は、3〜4歳での発症が多く、そのほとんどが急性リンパ性白血病です。
白血病細胞が骨髄の中で増殖すると、正常な血液細胞ができにくくなり、貧血や出血などをはじめとして体の様々な臓器を障害します。

 

症状と治療

白血病は、なんとなく子供が元気なく疲れやすい様子が見られます。
また、発熱や骨や関節の痛み、あるいは皮下出血が起きることがあります。
そうなると、白血病の疑いがあります。

 

現在では、治療の進歩により、リンパ性白血病の60%以上が治癒するようになりました。

 

脳腫瘍

脳に腫瘍ができるのが脳腫瘍ですが、白血病の次に多い小児ガンです。
脳のどの部分にガンができるかで多少、症状が違ってきます。

 

脳腫瘍は、5歳〜10歳くらいまでの発症が多く、脳腫瘍には良性と悪性のものがありますが、子供の脳腫瘍の場合は、悪性のものがほとんどです。

 

脳腫瘍のできる部位としは、小脳、脳幹、第四脳室などが、脳腫瘍全体の半分以上の割合を占めます。

 

症状と治療

脳腫瘍になると、脳の内圧が高くなるため、まず、頭痛や嘔吐、歩行運動障害、斜視や視力障碍あるいはひきつけなどが現れます。

 

治療としては、放射線照射や抗がん剤を使用するほか、手術で除去する方法もありますが、早期発見すれば死亡率は減少します。

 

神経芽細胞腫

神経芽細胞腫は、5歳以下の乳幼児に起こる悪性腫瘍で、神経の基になる細胞から発生します。
小児ガンでは、3番目に多い病気です。腹部にできる可能性が最も多く、首や胸部にもできます。

 

症状と治療

神経芽細胞腫の症状では、顔色が青白くなったり、目が飛び出たり、足が痛くなったりします。治療は抗菌剤による化学療法と手術で取り除くことが中心で、現在では、かなり治癒率になりました。

 

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、リンパ球系細胞が増殖する病気で、リンパ性白血病とよく似てます。
白血病細胞が骨盤で増殖するように、リンパ腫はリンパ節で増殖します。

 

症状と治療

小児では首や胸部のリンパ組織に発生することが多く、症状としてはリンパ節が腫れるくらいですが、白血病のように疲れやすいとか発熱というような症状が現れます。

 

治療は抗がん剤による化学療法や放射線照射が有効です。

 

ウイルムス腫瘍

ウイルムス腫瘍は、小児の腎臓に発生するガンで、腎芽腫ともいわれます。
ほとんどが5歳以下で発症します。

 

症状と治療

ウイルムス腫瘍の症状がはっきりしないため発見が遅れることが多く、かつては死亡率が高かったのですが、現在では外科手術、放射線照射、化学療法の進歩で死亡率は低くなり、小児ガンの中では生存率が高いほうです。

 

悪性奇形腫

悪性奇形腫は、生殖器の細胞から発生するガンで、睾丸胎児性ガンとも言われます。
発生する部位や臓器は、身体の縦の線に沿って、睾丸、卵巣、仙尾部、後腹膜などです。

 

治療

悪性奇形腫の治療は、放射線治療や化学療法を行いますが、睾丸の場合は、治療効果が高いものとなっています。

 

横紋筋肉腫

横紋筋肉腫は、軟部組織に発生するガンで、四肢、胴体や鼻、喉、耳など、全身の横紋筋のあるところに発生するガンです。

 

治療

横紋筋肉腫の治療は、手術によって摘出するものがよく行われます。
なるべく組織や臓器の機能を失うことなく、悪い部分だけを摘出する手術療法が進んでいます。それでも腫瘍摘出が困難だったり、目などのように残すべき臓器なら、化学療法、放射線治療などを施し、腫瘍を小さくしてから、手術をする方法も取られています。死亡率は減少しています。

 

その他の小児ガン

目にできるガンとしては、網膜芽腫があり乳幼児に多く発症し、猫のように眼光が光ることで発見されます。

 

治療

小学校の高学年で身長が伸び始めると、骨肉腫になりますが、化学療法でかなり治療できるようになっています。


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