皮膚科
決定的な原因ではありませんが、自律神経失調症や内分泌障害、精神的ストレスなどが、
円形脱毛症の原因だと言われています。男女ともに青年期に多くみられ、
小児の場合はアトピーが原因ではないかと考えられることがあります。
突然、脱毛がはじまります。円形の大きさや数は様々です。
頭髪だけでなく、眉毛やまつ毛、陰毛などにも起きる場合があります。
放置していても、そのうち治るものが多いです。
なかなか治らない場合は、副腎皮質ホルモン剤を塗ったり、局所注射あるいは薬を内服します。薬はグリチルリチンやセファランチンなどが用いられます。
また、栄養バランスの良い食事をしたり、精神的ストレスを避けることが必要です。
フケ症となって毛がたくさん抜けてしまうものです。
飲酒やビタミンB2、ビタミンB6の不足が原因と考えられ、思春期以後の男性に良く起きる病気です。
頭には細かいフケがたくさん発生し、痒みがあり、頭皮全体が赤くなることがあります。
また、毛は、艶がなくて細かく短いまま抜けていきます。
まめに髪の毛を洗って、フケがたまらないようにします。
ただ、痒みがあるからといって、爪などで強くこすり過ぎると、
傷をつけることになるので注意します。
枕でこすれて毛が切られたり、抜けたり、新しい毛に生え変わるために起きるものです。
後頭部や側頭部の毛が薄くなってきます。
放置していても自然に治ります。
脂腺母斑によるものは、前がん状態なので、切除が必要になります。
遺伝が関係すると言われていますが、ホルモンの作用が原因とされています。
青年期や壮年期からすでに脱毛が始まるのが、壮年期脱毛症で、いわゆる若はげのことです。
頭頂部や額の生え際のあたりの毛が、産毛のようになっていき、
進行すれば、頭の毛がすっかりなくなってしまうことがあります。
額のところがM字型に抜ける場合と、頭頂からO字型に抜ける場合の2つがあります。
脱毛の形で違って、M型の場合は植毛する以外に決め手となる治療法はありません。
O型は、頭皮の血流をよくするミノキシジルという降圧剤や副腎皮質ホルモン剤を用います。
また、市販の育毛剤は血管を拡張する作用がありますので、やはり血流を良くすることができます。
特定の薬物を使用することで起きる脱毛症です。
この薬物には、抗がん剤の他、タリウム、抗精神薬、抗凝固剤、抗甲状腺剤、過剰のビタミンAなどによって、おきることがあります。
薬物の使用後、2週間以内で脱毛が始まります。
薬物の使用を中止すれば治ります。
おできや、火傷などで出来た瘢痕の部分に毛が生えてこないものです。
瘢痕が肌の露出部分に大きく現れている場合は、植毛や形成外科手術を行います。