内科・小児科・外科
赤血球膜に異常があって、血漿の成分が赤血球内部に浸透して、
赤血球が膨れ上がって溶血が起きるものです。
遺伝によって発症するのですが、日本では先天溶血性貧血のうち、
発生率がもっとも高く、発症のきっかけとなるのは疲労や風邪などです。
貧血の症状はそれほど出ませんが、脾腫、胆石症などの症状があります。
脾腫があると、左上腹部に痛みが出て、高熱と共に黄疸がでてきます。
合併症で頭などの骨が変形することもあります。
症状が軽い場合には治療の必要はありませんが、ひどい場合は、
赤血球は脾臓で破壊されるので脾臓の摘出手術をします。
幼児の場合は3歳くらいまで様子をみて手術をします。
赤血球の膜の異常により、赤血球が楕円形になって、
それが、身体の赤血球全体の半分以上を占める為、発病する貧血ですが、
遺伝によるものが多く、珍しい病気です。
全身倦怠感や動悸、息切れなどの一般的な症状が現れるほかに、
脾腫、黄疸、胆石症といった病気に伴った場合にみられます。
手術で脾臓を摘出します。症状を伴う胆石症には胆のう摘出手術も行われます。
溶血性貧血は先天性の病気ですが、発作性夜間血色素尿症だけは後天性です。
赤血球の膜が異常をおこし溶血がおきるもので、きっかけとなるのは、
感染や手術、輸血によるものです。
夜間に突然、溶血が起き、起きた時、血尿(尿に血が混じる)が排泄されます。
全身倦怠感や頭痛なども現れます。
決め手となる治療はなく、症状に見合った治療が行われます。
抗体が赤血球を破壊するのが溶血性貧血で、これは自己免疫性溶血貧血になりますが
発作性寒冷血色素尿症も、自己免疫性溶血貧血の一種です。
原因は確定していませんが、溶血発作のきっかけとなるのは寒さです。
頭痛や吐き気、熱などと共に、尿に混じってヘモグロビンが排泄されます。
血色素(ヘモグロビン)の影響で急性腎不全をおこすこともあります。
穏やかな環境にすることが必要で転地がすすめられます。