ハムやソーセージ、あるいは筋子やはちみつなどが原因となるボツリヌス菌食中毒、食品を通しての集団感染が問題となる病原大腸菌性食中毒、人の皮膚や喉にある黄色ブドウ球菌性食中毒の症状と治療法です。
サルモネラ食中毒の症状
サルモネラ菌のある食肉などから感染するサルモネラ食中毒、保菌している魚介類を生で食べると感染する腸炎ビブリオ食中毒はサルモネラ菌と並んで代表的な病気です。また、牛肉などから感染するカンピロバクター腸炎も注意が必要です。
内科
腸チフスの原因ともなるサルモネラ菌が腸の中で増殖して、
発生した毒素が小腸の粘膜に炎症をおこすものです。
サルモネラ菌は牛や豚、犬、猫などの人と密接な関係のある動物についています。
サルモネラ菌のある食肉を食材にしたり、調理者の保有する菌が入ったりして感染します。
6時間から48時間の潜伏期間を経て、発熱・嘔吐・腹痛・回数の多い下痢がおきます。
重症になると、ショック状態に陥ることがあります。
輸液や抗生物質を投与します。
サルモネラ菌と並んで、細菌性食中毒のうち代表的な病気です。
腸炎ビブリオ菌は海水中で増殖して魚介類につきますので、
保菌している魚介類を生で食べると感染します。夏に多い病気です。
8時間から16時間の潜伏期間を経て発症し、胃けいれんのような激しい腹痛があり、嘔吐・高熱・下痢がおきます。高齢者は重症になることもあります。
輸液や抗生物質を投与する薬物療法をします。
豚や牛、鶏、犬や小鳥などの腸管に入るカンピロバクターという細菌が人に感染するものです。牛肉を食べたり、動物の下痢便にいる菌に汚染された肉や水を飲食した場合には大腸に感染します。ペットなどの便から幼児に経口感染することが多いと言われています。
5日以内の潜伏期間を経て、発熱、腹痛、下痢がおきます。
輸液や抗生物質を投与する化学療法剤が有効です。