ボツリヌス菌・病原大腸菌性・黄色ブドウ球菌性食中毒の症状と治療法

ボツリヌス菌食中毒

ハムやソーセージ、あるいは筋子やはちみつなどが原因となるボツリヌス菌食中毒、食品を通しての集団感染が問題となる病原大腸菌性食中毒、人の皮膚や喉にある黄色ブドウ球菌性食中毒の症状と治療法です。

はちみつなどが原因になるボツリヌス菌食中毒

ボツリヌス菌食中毒

 

受診科

内科

 

原因

ボツリヌス菌に汚染された肉や魚が調理不十分で保存された場合は、
菌が増殖したり毒素がつくられて、その食品を食べると発症します。
ハムやソーセージ、あるいは筋子やはちみつなどが原因となります。

 

症状

早いと数時間、普通は1日以内に発症します。
倦怠感があって、嘔吐・腹痛・下痢がおきますが、この食中毒の特徴では、
視力障害や発生障害、呼吸困難などの神経や筋肉の障害がおきることです。
乳児では呼吸麻痺をおこして死亡することがあり、多くの原因はハチミツです。

 

治療

抗毒素血清を注射します。

 

食品を通しての感染が問題となる病原大腸菌性食中毒

原因

通常は病原体とならない大腸菌のなかにも病原体となるものがあります。
害をおこす大腸菌が、大腸や小腸に侵入して増殖や毒素をつくって、
腸に出血をおこさせたりします。

 

学校で集団発生をおこしたO-157が有名です。
この菌は人同士の感染もありますが、食品を通しての感染が問題になります。

 

症状

原因によっても違いがありますが、8〜20時間の潜伏期間を経て、
発熱・腹痛・下痢など、赤痢と同じような症状をおこしたり、嘔吐を起こす場合もあります。
腸管出血性のものは、下痢が数日続いてから血便が続きます。
幼児が感染した場合は、血便が出ると意識障害や腎障害がおきて生命に危険が及びます。

 

治療

輸液や抗生物質を投与する薬物療法をします。

 

人の皮膚や喉にある黄色ブドウ球菌性食中毒

原因

人の皮膚や喉にある黄色ブドウ球菌が、おにぎりなどの食品につき毒素を作ってしまいます。その食品を食べると発症するものです。

 

症状

摂取後、5〜6時間以内に発症しますが、発熱はありませんが、
吐き気からひどい嘔吐、激しい腹痛がおきて下痢がみられます。
症状は、早いもので数時間で治まるほど短いのが特徴です。

 

治療

ほとんどの場合は治療の必要はありませんが、
症状が治まらない場合は、胃の洗浄や下剤を使用します。


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