内科・胃腸科・消化器内科・消化器外科・小児科
胃炎は消化器疾患では多くみられるもので、胃の粘膜に炎症をおこすものです。
胃炎は原因や症状で急性と慢性の2つに分かれ、
急性胃炎は急に症状が現れ、短期間で治癒するのが特徴です。
原因には大きく分けて、外因性と内因性の2つがあります。
食べ物や飲み物、薬品が原因となって発症します。
中でも、アルコールや香辛料の過剰摂取によるものです。
薬品ではアスピリンなどの消炎鎮痛剤、解熱剤、抗生物質が
原因となって引き起こされます。
その他にも、異物の誤嚥や寄生虫の感染なども原因となります。
原因が発生してから数時間で寒気や腹部の不快感などを感じ、
腹痛や嘔吐が続きます。嘔吐には血が混じっていることもあります。
軽い場合には、1〜2日ほど絶食したり、柔らかいものを食べて水分を補給すれば数日で完治します。嘔吐や下痢がひどく、脱水症状が出ている場合には入院して治療を受ける必要があります。薬剤では胃潰瘍と同じ制酸剤や粘膜保護剤などが使われます。
インフルエンザ、しょう紅熱、腸チフスなどの消化器官ではない臓器の急性感染症が影響しておきるものです。また、牛乳や卵などといった、特定の食物によるアレルギー反応によっても起きる場合があります。内因性急性胃炎は小児がかかりやすい病気ですが、最近では減少傾向です。
腹痛と嘔吐といった胃の症状だけでなく、細菌感染による症状も現れることがあります。
細菌感染症の場合は原因となる病気の治療を行うとともに、
脱水症状が起きないようにしなければいけません。
慢性胃炎は粘膜の炎症の状態によって、いくつかに分けられます。
胃の粘膜が持続的に炎症をおこし、炎症が慢性的になる病気です。
アルコールの飲みすぎや香辛料の取り過ぎ、熱いものなどの刺激物を
慢性的にとることが原因とされています。
最近ではヘリコパクター・ピロリという細菌が慢性胃炎に関与していると言われています。
上腹部の不快感や胃もたれなどが現れることがありますが、
慢性胃炎特有の症状といったものはなく、長期にも症状がない場合もあります。
原因となる慢性的にとっている刺激物を避けるようにします。
自覚症状がない場合には特に治療が必要ないこともあります。
胃炎と胃液のタイプにあった食事療法と制酸剤や消火剤を使った薬物療法を行います。