肝硬変と肝不全

肝硬変の原因としては、B型、およびC型のウィルス性肝炎がほとんどです。
肝臓が硬くなると、肝臓へ流れ込む血流がとだえ、肝外へ流れていき、
食道や胃の静脈をうっ血させて静脈瘤などを合併します。
かつては、死亡率が高い病気でしたが、今では治療方法の進歩で改善されています。
治療方法の進歩といっても、肝臓が元通りになるわけではありません。

自覚症状がない場合もあります。
症状が現れる場合は、初期の状態では全身倦怠感、食欲不振、微熱、腹部膨満です。
手の真ん中から赤くなり、胸や背中に赤い斑点が出て来たり、男性では胸が膨らんでくる場合もあるようです。

進行すると、黄疸や腹水、意識障害などが現れます。
静脈瘤から出血すると、吐血や下血がおきます。

進行状態に合わせて、食事療法や薬剤療法などをして、
出来るだけ肝臓の機能を保つようにします。
肉体労働やアルコール禁止し、肝臓を悪化させる因子を除くことも大切です。

肝不全には、劇場肝炎など急激に発症する急性型と、進行した肝硬変でみられる慢性型に分けられます。

黄疸、腹水、意識障害（肝性昏睡）、鼻や歯茎から血が出て止まらない出血傾向などです。

対症療法としては薬物療法を用います。
症状によっては、血液を体の外に出して、健康な人の血漿と、取り換える血漿交換を行って
不足した栄養素を取り入れるとともに、有毒物質を排泄させます。