歯科・口腔外科
不正咬合とは、個々の歯の大きさや位置が悪かったり、上下歯列の不整合などにより、正常にものを咀嚼できない状態をいいます。
原因は、異伝や生まれつき、顎の骨の発達が悪い、指しゃぶりや、幼児期に間違った咀嚼の問題など様々です。
不正咬合といっても、様々な原因が関連するためいくつかのタイプがあります。
歯の位置や並びの悪い歯を器具を用いて徐々に修正していく矯正治療が施されます。
矯正治療は顎の骨の活動が最も盛んな8〜15歳くらいまでが良いです。
不正咬合は放置しておくと、発音障害を招く場合があるほか、咬み合わせが悪いため、よく咀嚼されず、胃に負担がかかり、慢性の胃腸障害や全身の重大な疾患に発展する恐れがあります。また、食べたものが歯の隙間に溜まりやすく、虫歯や歯周疾患の誘因となります。
幼児期から正しい咀嚼法を身につけるのが大切です。
咬み合わせの悪さでおこる顎関節症の症状で、血圧異常、頭痛、耳鳴り、手足のしびれなど、様々な不快症状を併発してきます。
顎関節症は虫歯、歯周疾患と共に、歯の三大疾患とも言われており、
不正咬合ばかりでなく、虫歯や歯が抜けたままにしたことによる歯茎をかばうような噛み合わせでも起こることもあります。顎関節症は正常ではない顎の運動が引き起こす慢性化を引き起こす病気ととも言えます。
顎の近くには自律神経や主要な血管が通っている為、不定愁訴とも結びつきます。
不定愁訴になっても、噛み合わせが悪いという実感がないと、原因がわからずストレスがたまり、さらに重大な疾患を招くという悪循環に陥るケースもあります。
不定愁訴があるなら、歯科医師に1度噛み合わせをチェックしてもらいましょう。
口内炎は、口腔内の傷に、細菌や微生物が感染しておこる場合と、他の病気の症状として現れる場合があります。
口腔粘膜が赤く腫れて、食べ物や水がしみたり、さわると痛みがあります。
悪化すると、腫れは口腔全体に広がり、水疱ができたり、発熱を伴ったりします。
抗生物質の投与を行うと、1週間ほどで治癒します。
ほかの病気が原因で発症した口内炎の場合は、原因となっている病気の治療を行うことが一番です。
第3大臼歯(親知らず)のことを智歯といいます。
智歯周囲炎とは智歯の周りに溜まった食べかすが、粘膜や歯肉が炎症をおこすのが直接の原因です。
智歯は、全ての歯が生えそろった後、歯列の1番奥にできますが、場所が狭いので、傾いたり、歯冠の一部だけが突出したりする場合が多く、歯垢が溜まりやすくなります。
智歯の周りの歯肉や粘膜が赤く腫れ、重苦しい痛みがあり、高熱をだし、顎全体が痛み、口を開けられないこともあります。
炎症そのものは、抗生物質、消炎剤、鎮痛剤などを投与すると、1週間ほどでおさまりますが、原因となっている智歯を放置しておくと再発する恐れがあります。
正常な歯列になるよう歯冠を覆っている歯肉や粘膜を切除するか抜歯などの処置が施されます。
摩耗症は、乱暴な歯磨きや義歯がうまく合わない、などの理由から歯の表面を覆うエナメル質が傷つけられるためにおこります。
エナメル質の欠損がひどく象牙質にまで及んでいる場合には、冷たいものや熱いものが歯に触れると必要以上にしみて痛みがあります。これが知覚過敏といわれるもので摩耗症の典型的な症状です。
欠損したエナメル質を充填物で補う治療が施されます。
多くの場合、摩耗症は予防することが可能で、正しいブラッシングによる歯磨きを身につけることが大切です。