外科
乳腺線維腺腫は、20歳〜30歳の若い女性に見られる良性の腫瘍で、乳房の腫瘍の約1割である良性腫瘍の大半が線維腺腫です。
大豆程度から、大きなもので鶏卵大の球形や楕円形の硬いしこりができます。
触るとコロコロとした感じがあり、周囲との境界がはっきりしています。
1個だけの場合や複数個出来ることもあり、特に痛みはありません。
超音波断層法によって診断を受け手術でしこりを摘出します。
繊維腺腫はさほど心配がありませんが、しこりが出来るのは乳がんと似ているので、しこりの組織検査を行う必要があります。
40歳代〜50歳代の更年期の女性に多く、卵胞ホルモンの過剰分泌が原因ではないかと考えられています。
乳房の片方、あるいは両方に1個ないし数個のしこりができます。
しこりの形は一定ではなく、わずかにブツブツとした感じがあり、周囲との境目ははっきりしておらず、月経前には大きくなり、終わると小さくなります。排卵時には押すと痛むことがあります。
月経後にしこりが小さくなるようであれば、さほど心配ではありませんが、乳がんの早期と症状が似ているので、定期的な検査を受けて経過観察をします。また、乳腺症であっても重症の場合はホルモン療法をおこなうことがあります。
乳頭の異常分泌は、良性である乳管内乳頭腫や乳腺症、精神安定剤などの薬の副作用や、催乳ホルモンの異常分泌などが原因でおこり、また乳がんも原因となります。
妊娠中や授乳中以外のときに、乳頭から白色または黄色の分泌物がでます。
また、それが茶褐色の分泌物の場合は出血乳房と呼びます。
異常分泌の原因を調べ、薬の副作用であれば一時的に、その薬の使用をやめます。
プロラクチンの測定や乳管内のしこりの有無を調べ、しこりがあれば良性か悪性かを調べます。
夫婦の1割は不妊症とされており、原因は男性側、女性側、両方にあるとも言われます。
女性側の原因としては、無排卵性月経や黄体機能不全などの卵巣障害、子宮発育不全や子宮内膜症・子宮筋腫などの子宮障害、あるいは卵管狭窄、卵管閉鎖などの卵管障害が考えられます。また強いストレスなどもあります。
男性側の原因として最も多いのは、無精子症と言われる精液中に精子がなかったり、精子減少症と言われる精液中に精子の数が少なすぎることです。
また、精子が通る精管の閉鎖や、陰茎の勃起不全、早漏などの理由で精液が膣内に入らない場合も不妊の原因になります。
妊娠を望みながら2年を経過しても妊娠しない状態をいいます。
女性の場合は基礎体温を測り、ホルモン負荷試験や子宮卵管造影などの諸検査で原因をみつけ、排卵をおこすホルモン療法をします。
男性の場合は、精液検査をしたのち、原因によってホルモン療法などが行われ、場合によっては、人工授精や体外受精という手段もあります。