腎臓内科・小児科
大体は鼻炎や咽頭炎、喉頭炎、喉頭炎といった上気道の感染が起きてから、1〜2週間ほどしておきてくるのが急性腎炎です。菌は、ほとんどが溶解性連鎖球菌ですが、まれにほかの細菌やウィルスなどの感染もあります。
また、上気道の感染の以外にも皮膚感染症やしょう紅熱あるいは虫刺されなどが原因となる場合もあります。このような感染がきっかけとはなりますが、急性腎炎の直接の原因は菌に対する免疫反応です。
菌に感染すると、そのことで抗体がつくられ、免疫反応がおきて、免疫複合体という物質が作られます。それが糸球体に沈着して炎症をおこすのです。
大人より5歳〜15歳までの子供がかかりやすい病気です。
感染症の症状の後、1〜2週間してから、血尿や、時には肉眼的血尿があって尿量が著しく減少します。そのため、水分が体内に溜まって顔や足にむくみが現れ、血圧が上昇します。
尿にたんぱくが出ることもありますが、比較的に治りやすい病気です。
1〜2か月で自然に治る場合もありますが、治療は安静にすることと、食塩やたんぱく質の制限を中心とする食事療法をして、症状ごとに薬剤療法を施します。
たんぱく尿や血尿が1年以上続くもので、しばしば高血圧を合併し、
腎臓の糸球体に、色々な程度の病変が発生します。
急性腎炎が治らずに、慢性腎炎に移行する場合もありますが、
はじめから、慢性腎炎の型で発症してくるのも多く、大部分で原因は不明です。
自覚症状がない場合が多い病気で、検診などで偶然に見つかる場合が多いのです。
血尿や蛋白尿などの異常が現れたり、むくみが出たり、高血圧がみられたりします。
重症になった場合には、食欲不振、疲労感、動悸、吐き気などの症状が出ることもあります。
早い時期に腎生検という検査で腎炎の型を決定することが大事です。
必要に応じて、副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤などの薬物療法がおこなわれます。
食塩を制限して、血圧を管理する食事療法が基本ですが、なるべく安静にしていることが大事です。