甲状腺ホルモン・インスリン・コルチゾール・血漿レニン活性で判明する病気

内分泌学的検査

甲状腺ホルモン検査は、血中甲状腺ホルモンの値を調べることで、甲状腺の病気を診断します。体中のインスリンの量を測定して糖尿病の正確な判定が可能となります。コルチゾールは副腎に病気が発生した場合に異常値を示すようになります。血漿レニン活性検査は血漿中のレニン量などを測定してます。

糖尿病や腎機能の検査

甲状腺ホルモン検査

甲状腺ホルモン検査

甲状腺ホルモンは、身体のエネルギー代謝を調節しているホルモンで、甲状腺ホルモンの過剰分泌は、バセドウ病の原因となり、橋本病はホルモン分泌が低下したものです。

 

甲状腺ホルモン検査は、血中甲状腺ホルモンの値を調べることで、甲状腺の病気を診断します。

 

甲状腺ホルモン検査の正常値

遊離トリヨードサイロニン(FT3):2.5〜4.3 pg/ml
遊離サイロキシン(FT4):1.0〜1.8 ng/dl

 

判明する病気

バセドウ病、橋本病

 

薬を服用している場合や、妊娠している場合は検査数値に影響がでますので、事前に医師に申告します。

 

インスリン検査

インスリン検査

インスリンは膵臓から分泌されるホルモンで、血糖値を下降させる働きがあります。不足すると、糖尿病の原因となります。

 

体中のインスリンの量を測定することで、糖尿病の正確な判定が可能となります。

 

インスリン検査の正常値

12uU/ml

 

判明する病気

糖尿病、膵炎、肥満症

 

糖尿病以外の病気でも、ステロイド剤を服用しているブドウ糖負荷試験で異常値を示すことがあり、また、肝臓病や腫瘍でも異常値を示すことがあります。

 

コルチゾール

コルチゾールは、副腎から分泌されるホルモンで、下垂体の副腎皮質刺激ホルモンの影響で、分泌されるグリココルチコイドの代表的なものです。

 

コルチゾールは、たんぱく質や脂肪の分解、血糖値を上昇させる働きなどがあり、副腎に病気が発生した場合に異常値を示すようになります。

 

コルチゾールの正常値

血清:5〜15ug/ml
尿:30〜150ug/日

 

判明する病気

クッシング症候群、アジソン病、続発性副腎皮質機能低下症、急性副腎不全、先天性副腎酵素欠損症

 

コルチゾールは1日のうちでも測定する時間帯によって数値が変わり、早朝がピークになります。

 

血漿レニン活性検査

レニンは腎臓から分泌され、血圧の調整をしたり、体内の水や電解質のバランスが崩れないように調節しているホルモンです。

 

血漿レニン活性検査は、血漿中のレニン量などを測定して、電解質代謝異常症、高血圧などの病気の診断に役立ちます。

 

血漿レニン活性検査の正常値

2.0ng/hr 以下

 

判明する病気

原発性アルドステロン症、電解質代謝異常症、高血圧

 

副腎から分泌されるアルドステロンの値と共に測定されることで、双方の値から様々な副腎疾患を診断することができます。

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