小児科・耳鼻咽喉科
子供の耳鼻咽喉の病気の中でも、とてもかかりやすいものです。
細菌が喉や鼻から耳管を通って中耳に入ってから発症します。
肺炎やインフルエンザあるいはしょう紅熱など、子供がかかりやすい病気の原因となる細菌によるものが多いのです。
新生児や乳児の場合、耳管が発達していなくて短いので、鼻腔の炎症が感染しやすく、吐いたミルクも簡単に中耳に入るので中耳炎をおこしやすいのです。
そのうえ、菌の感染を防ぐリンパ系の働きが、まだ弱いため感染が起きやすくなるのです。
急性中耳炎では、発熱と痛みがありますが、中耳炎になると、発熱のほかに、やけにグズル、泣いたりするほか、食欲不振、嘔吐、下痢などの症状が現れ、その痛みは夜も眠れないほどです。
鼓膜が破れると、膿が出てきて、その時点では、痛みや発熱は落ち着きますが、治ったわけではありません。赤ちゃんの場合は痛いほうの耳をこすり付けてくるので、それで中耳炎という判断ができます。
急性中耳炎は、2〜3歳と7〜8歳くらいに多く、再発を繰り返して慢性になりやすいのですが、ちゃんと適正な治療をすれば完治します。
耳掃除で外耳道を傷つけたり、プールの水が入ったり、外耳道の毛穴や耳垢腺に細菌が感染して化膿するのが外耳道炎です。
外耳道の化膿そのものは、外耳道の奥には発生せず、子供が耳が痛いと言い、耳に触れただけで、痛むのなら外耳道炎で、さわりもせず、痛むのなら中耳炎です。外耳道炎は抗生物質の投与で完治します。
外耳道に砂やおもちゃの部品やマッチ棒、蛾が飛んできて入るなど、異物が入ることがありますが、砂やマッチ棒が入っても、あまり痛みはありませんが、花火の火花などが入ると鼓膜を焼いてしまい、激しい痛みや出血などをおこします。
外耳道異物を見つけたら、家庭で取り出せるものは、その場で取り出しましょう。
ただし、傷が残っていないかなど心配な場合は、耳鼻科の診察を受けるべきです。
また、生きた虫などが入ったときは、植物油を綿棒にたらし、虫を殺してから取り出すことが必要です。