小児科
ジフテリアは、ジフテリア菌による感染症で、よく幼児がかかる伝染病の一つです。
伝染力が強く、命にかかわることが多いのですが、予防接種の普及で大事に至ることは少なくなりました。1週間の潜伏期間を経て発病します。
ジフテリアは、感染部位で症状が異なるのが特徴です。
喉なら高熱と共に扁桃やリンパ節が腫れて、ゼロゼロという咳がでて、呼吸が苦しくなり、心臓の筋肉に影響が出ると死亡することもありますし、鼻だと鼻がつまり、へんとうから耳まで炎症が広がります。肺炎や血圧低下や心不全などの合併症を起こすこともあります。
ジフテリアの治療は、抗血清や抗生物質を使用します。
神経麻痺などの後遺症が残ることがありますが、三種混合ワクチンを接種すればかかりません。
ポリオはポリオウイルスの感染で、脊髄神経の灰白質という部分が病変をおこす伝染病で、1〜2週間の潜伏期を経て、発病します。
ポリオの症状は、まず、数日は発熱や頭痛など、風邪を引いたような症状があって、急に手や足がマヒします。ただ、麻痺までおくるのは少なく、たいては、風邪のような症状だけで治りますが、麻痺がひどくなり、死亡する場合もあります。
かつては、幼児によくおきる病気でしたが、予防接種が行われるようになってからは、あまり発病しなくなりましたが、海外では、まだよく見られるので、家族での海外赴任などでは注意が必要です。
百日咳は、飛沫で感染するもので、予防接種で発症は減っています。2週間以内の潜伏期を経て、発病します。
百日咳が発病すると、まず、咳が出てきます。
咳は、細かく息を吐くことを続けて、最後に苦しそうに息を吸い込みます。
咳は夜間にひどくなり、数分おきに、粘る痰をだしたり、嘔吐したりします。
乳児は母親から百日咳の免疫はもらわないので、生後すぐ発病することがあります。
赤ちゃんの場合は、咳をせずに呼吸をとめてしまうことがあり命にかかわります。
治療としては、抗生物質を使用しますが、三種混合ワクチンを接種すれば、発病しません。