皮膚に現れる湿疹や皮膚炎は、かぶれや貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、化粧品皮膚炎、主婦湿疹と多岐にわたります。いずれも、塗り薬で対処できますが、治りづらい場合は専門医の診察が必要です。
脂肪腫とガングリオン
脂肪が入った柔らかいコブができる脂肪腫、良性の腫瘍で女性によく発生するガングリオン(結節腫)、毛根の根元が化膿するおできの面疔・せつ・ようの症状と治療法です。
皮膚科・外科・形成外科
脂肪腫は皮膚に脂肪が入った柔らかいコブができるものです。
腫瘍としては良性のものですが、原因としてはわかっていません。
身体のどこにでもコブができ、放置すると大きくなりソフトボール位になります。
おおきくなって生活に支障が出た場合は切除します。
ガングリオンは、手首や他の関節にもよく現れ、硬い袋状のコブで女性によく発生します。
原因はわかっていませんが、良性の腫瘍であって悪性になることはありません。
大きさは数センチ以下でコブを触っても痛みはありません。
コブの中にはゼリー状の液体が入っており、絞り出した場合は臭いがあります。
注射で液体を抜いたり、手術でコブそのものを切除します。
毛穴の周囲に化膿菌が感染して炎症がおきるのが毛嚢炎です。
毛嚢は毛根の根元部分で、それが化膿したのが「せつ」で、いわゆるおできです。
それが顔面中心部に出来たものを面疔といいます。
よく、片手を鼻の部分を隠すように置いて、その部分におできができれば面疔だと言われています。
近くの毛穴同士が複数炎症をおこして化膿したものが「よう」と言います。
衣類などでこすれる部分におきやすく、糖尿病や貧血などでも起きやすくなります。
手のひらや足の裏など、毛のないところには出来ずに、それ以外であれば全身に出来る可能性があります。毛嚢炎で治らないと腫れや痛みがひどくなり、化膿がひどくなったものが「せつ」なので、リンパ節炎などを合併することもあります。
「よう」は「せつ」が集まったものなので、皮膚が広く腫れて膿が出てきます。
「せつ」も「よう」も悪寒や頭痛を伴うこともあります。
抗生物質を塗ったり内服したり、化膿がひどければ切開して排膿します。