皮膚に現れる湿疹や皮膚炎は、かぶれや貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、化粧品皮膚炎、主婦湿疹と多岐にわたります。いずれも、塗り薬で対処できますが、治りづらい場合は専門医の診察が必要です。
汗疹・とびひ・スイート病
水疱ができる水晶性汗疹と痒い紅色汗疹はあせもの種類で、表皮内に細菌の感染による水疱ができる とびひ、疥癬虫というダニが人に寄生することで発症する疥癬、顔や手足に鮮紅色の紅斑が多数現れるスイート病の症状と治療法です。
皮膚科・小児科
汗疹は汗の管の出口がつまって、表皮や真皮の中に汗が溜まって小さな水疱ができます。
皮膚の浅いところに出来れば水晶性汗疹、深いところにできれば紅色汗疹になります。
水晶性汗疹は水疱が出来るだけで痒みなどはありませんが、
紅色汗疹は水疱ではなく赤くブツブツができる汗疹(あせも)で痒みがあります。
高温多湿を避けてエアコンなどで汗をかかないようにします。
病院で診察するほどの病気ではありませんが、治りにくい場合は診察をしましょう。
とびひは、乳幼児や児童の表皮内に細菌の感染による水疱ができ、それで次々と感染します。
湿疹や汗疹がきっかけとなる場合が多いですし、腎炎を合併することもあります。
痒みのある柔らかくて破れやすい水疱が出来る場合と、
痒みのない黄色いカサブタが出来る場合に分かれます。
皮膚を清潔にして、抗生物質を内服します。
疥癬は、疥癬虫というダニが人に寄生することで発症し、
洋服や寝具などを通して、人の皮膚から皮膚へと感染します。
腹部やわきの下か、太ももなど柔らかい皮膚には、赤いブツブツとした発疹が現れて、指や手には水疱や膿疱が現れます。激しいかゆみがあって、特に夜間には眠れないほどの痒みがよくおきます。
硫黄軟膏やクロタミトンをなるべく広く塗ります。
家庭内で感染することが多いので、家族で感染した人がいれば、家族全員治療しないといけません。寝具などは熱湯消毒します。
スイート病の原因はわかっていません。
顔や手足に親指くらいの大きさの鮮紅色の硬い紅斑が多数現れ、
皮膚から盛り上がっていて、発熱を伴うこともあります。
抗生物質や副腎皮質ホルモン剤を使用して治療しますが入院が必要です。