内科・整形外科
化膿性関節炎はブドウ球菌や連鎖球菌などの化膿菌が感染して、関節が化膿するものです。
感染の原因は、関節に達するまでの傷を負った時、そこから感染する、もしくは敗血症などの他の感染症の菌が血液によって運ばれてきて感染するといったものです。また、関節の近くに発症した可能性炎症の膿が入ってきて感染することもあります。
関節が腫れて激しく痛み、赤くなり熱を持ったりして、動かそうにも痛くて動かせません。
また、発熱もみられ、やがては関節軟骨が破壊されて、関節の機能が失われてきます。
入院して治療が必要で、抗生物質を投与し、化膿菌が発見されれば、関節を切開して洗浄します。
結核性関節炎は、肺結核の原因となっている結核菌が、血液に運ばれて関節に感染しておきるものですが、骨結核が感染する場合もあります。
発症する関節は、股関節と膝関節が特に多く、肺結核の減少と共に、この病気も減りましたが、今でも高齢者には発症する場合もあります。
関節が腫れて痛み、熱も出ますが長くは続けません。
化膿性関節炎よりは痛みは少ないものの、関節に炎症性の肉芽がおき、周囲を破壊するために、関節の動きが不自由になって、周りの筋肉は萎縮します。
入院して治療が必要で、抗結核剤、ストレプトマイシンなどの抗生物質の投与、さらに切開手術をして、肉芽を摘出して関節の機能を回復させます。
化膿性骨髄炎とは、骨や骨髄が、ブドウ球菌などの化膿性の菌に感染して炎症をおこすものです。
感染の原因は、上気道炎や腫れ物などの感染菌が血液から運ばれた時におきますし、
化膿した場所の近くにある骨が化膿することもあります。
怪我の場合は傷が骨まで達して感染することもあります。
急性の場合は、患部に熱感があり、赤く腫れて痛みが激しくなり、悪寒と高熱が出てきます。慢性となると、症状そのものは軽くなりますが、しばしば炎症の症状がぶり返し、また、膿が流れる穴ができてきます。
この病気を悪化させると、化膿性関節炎になって、関節が動かなくなったり、四肢の変形がおきることがあります。
急性期には局所を冷やして抗生物質を投与し、慢性期になって膿のの穴ができると手術が必要になります。
化膿性脊椎炎は、化膿性骨髄炎の中でも特に脊椎におきる病気です。
原因は、身体の化膿箇所からブドウ球菌などの化膿菌が血液で運ばれてくる場合と、膀胱炎や膣炎などの炎症によって起きる場合があります。
発症は成人で、かつ糖尿病の患者に多いと言われています。
発熱と共に激しい腰痛が起きることもあり、慢性的に腰痛が続くことがあります。
脊椎をひやしてから抗生物質を投与しますが、膿を出すには切開手術をします。