内科・呼吸器内科・外科
じん肺は様々な粉塵が肺に蓄積されておこる肺の疾患です。
少量の蓄積では肺の機能で体外に排出されますが、何年にもわたる長期間、多量の粉塵を吸っていると、肺組織が線維化してガス交換に異常がおきます。
粉塵を吸い始めてから発症まで、早くても数年かかります。
最初は自覚症状はありませんが、咳や痰が出始めるころには、かなり病気が進行してしまっている状態です。続いては息切れや呼吸困難が現れます。
ペリリウムによるものはステロイド剤の投与が有効ですが根本的な治療法はないと言われています。気管支拡張剤を使ったり、肺内の分泌物を排出する粘膜溶解剤などで、気道を洗浄して呼吸しやすくします。粉塵を使わない環境にしない限り完治は期待できません。
肺線維症は、肺の病気が進行すると、肺に線維化がおこってきます。
肺線維症を起こす原因の病気として、特発性間質性肺炎、じん肺、過敏性肺炎、膠原病、サルコイドーシスがあります。
肺線維症にかかると、肺が硬く縮むため、ガス交換が不十分になって呼吸困難になり、息切れ、動悸などの症状が現れ、乾いた咳がでるようになります。
ステロイド剤の投与による治療が一般的で、病状が進行してきて呼吸困難が出てくると酸素吸入が行われます。痰の状態によっては抗生物質も用いられます。
肺結核は結核菌による感染でおこる肺炎で、結核そのものは肺だけでなく、他の臓器に感染する菌もあり、それらは肺外結核と言われます。
現在では感染率は低くなりましたが、高齢者やほかの病気で抵抗力が弱まっているときに発病する場合があります。
結核菌に感染しても、ほとんどの人は無自覚で免疫ができますが、
肺結核として発症すると、微熱、咳、痰、喀血、胸痛などの症状がみられるようになります。
病気の状態に応じて抗結核剤の投与が行われます。現在では外科治療は少なくなりました。
サルコイドーシスは、肉毛腫がいたるところの臓器に出来る病気で、松の花粉症説、結核菌説、真菌説など、色々ありますが、原因としては不明です。
自覚症状はなく、健康診断のレントゲン写真から見つかることが多く、視力低下で眼下を受診した場合に異変が発見されて、呼吸器内科に回されて詳しい診断が行われることもあります。
病気が進むと、息切れや咳、目のかすみ、白内障などの症状が現れます。
最低限のステロイド剤の投与がされます。
無症状でみつかったものは、発病後5年以内に完治する可能性が多いですが、心臓や眼など、肺以外の病気に進行する場合があります。
結核菌を除く抗酸菌を非定型抗酸菌とよび、この菌による感染を非定型抗酸菌症といいます。過去に肺炎や肺疾患を患った人や、ステロイド剤による免疫力低下などで発病します。
魚を扱う職業に多く発生し、結核とは違い、人から人への感染は起こらないと言われています。
咳、痰、微熱などの症状がでます。
抗結核剤による化学療法が中心で、慢性化した場合は肺切除などの外科療法になります。