内科・呼吸器内科・外科
たいがいは、風邪のウィルスの感染により上気道炎にかかり、
弱った気道にウィルスや細菌などが二次感染して発症します。
また、排気ガスなどの大気汚染、低温、低湿も発病の誘因となることがあります。
通常は、咳と38度前後の発熱を伴って発病します。
冷気や埃を吸い込むと、その刺激で急に咳き込んできます。
最初は、乾いた咳をしますが、やがて湿った黄色い痰が出るようになります。
これが、風邪が急性気管支炎になった証拠です。
咳や痰以外の症状としては、鼻水や鼻づまり、のどの痛み、声枯れ、
全身の倦怠感、頭痛などがあります。
症状は風邪症候群と似たようなものですが、悪化すると、
肺炎だけでなく喘息のような呼吸困難になったり、胸痛を伴うこともあります。
急性気管支炎の原因は、ほとんどウィルスによるものですが、
有効な抗ウィルス剤はないのが現状です。
このため、解熱剤、去痰剤、鎮咳剤(咳止め)などを用いる対症療法が中心となります。
乾いた咳の後に、痰が出てき始めたときに鎮咳剤を使い、
気道を加湿するために、ネブライザー(薬剤をエアゾル状にする機器)による吸入をします。
こうした治療で、一か月ほどで治りますが、細菌の感染で肺炎を合併したり、
化膿性炎症などに進むことがあるので注意が必要です。
慢性気管支炎の原因は、体力の衰え、老化、遺伝的体質などといった身体内部によるものと、タバコや大気汚染などの外部要因によるものに分かれます。
主な症状は咳と痰で、気管支に分泌物が溜まることで痰が増えます。
はじめのうちは、急に冷たい空気を吸ったときに、咳がでますが、
病気が進むと1年中、咳や痰が出るようになり、
特に朝起きた時や午前中に咳や痰が多くなります。
息切れや気管支喘息のような喘鳴はあまりありません。
現状では根本的な治療法はありません。
それでも、適切な治療で悪化を防ぐことは可能です。
考えられる原因がわかっている場合は取り除くだけでも大切です。
たとえば、喫煙している人で、咳と痰だけの慢性気管支炎であれば
タバコをやめてみるのも症状は良くなります。