細菌感染で気管支拡張症の痰や咳、喀血する場合も|症状と治療

痰や咳・喀血する気管支拡張症

気管支拡張症の主な症状は、慢性的に続く咳と痰で、痰の検査で感染原因の病原体を調べます。血痰や喀血する場合もあります。現在は薬品の進歩による手術をしなくても良い場合もあります。

原因が解明されていない気管支拡張症

原因が解明されていない気管支拡張症

 

受診科

呼吸器内科・外科

 

原因

気管支の一部が広がってしまう病気ですが、原因については、
解明されていないこともかなりあります。

 

気管支拡張症は先天性と後天性のものに分けられます。
さらに後天性のものは、特発性気管支拡張症と続発性気管支拡張症の2つのタイプに分かれますが、単に気管支拡張症といえば、特発性気管支拡張症のことを指します。また、副鼻腔炎を伴うこともあります。

 

先天性気管支拡張症

気管支内壁の組織に先天的な異常があるために発症した気管支拡張症で、慢性的に徐々に拡張しやすいものです。

 

特発性気管支拡張症

気管支拡張症を起こした直接の原因がわからないものに付けられる病名なのです。遺伝的に生まれつきのものと、生後に発生したものとがあります。

 

続発性気管支拡張症

成人に多く起こる症状で、肺結核、肺炎、肺がんなどの病気や
肺結核の手術で胸郭形成を行った後に起こったものをいいます。

 

症状

気管支拡張症の主な症状は、慢性的に続く咳と痰です。
夜間に痰が溜まり、朝起きると咳と共に痰が出てきます。
1日のうちで痰の出る量は午前中に多く、午後になると減っていきます。

 

拡張部分に細菌が感染すると、痰が液性から膿性に変わり、
量が多くなって、悪臭がすることがあります。
また、発熱や、時には胸痛を伴うこともあります。

 

治療

細菌感染のもとになる痰を除去することから始めます。
痰の検査で感染原因の病原体を特定し抗生物質の投与をします。
血痰や喀血がある場合には止血剤の投与が必要になります。
現在では薬品の進歩により、手術をしなくても良い場合もあります。

 

喀血した場合の対処法
  • 呼吸器からの出血(喀血または血痰)か、口や喉、鼻からの出血であるかを調べます。
  • 喀血の多くの原因は突発的なので、気道閉塞と出血性ショックの有無を調べます。
  • 凝血魂による気道閉塞を防ぐには、自己喀血を促すために指を喉に入れ、背中を叩き凝血魂を取り除きます。
  • 気道内から血液が流出している場合は出血場所がわかれば、そこを下にします。
  • 出血量が多く呼吸が安定していない場合は気管にチューブを入れて呼吸を助ける気管挿管を行います。

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