神経内科・神経科・小児科
筋萎縮性側索硬化症は、大脳皮質から脊髄までの神経と、脊髄から筋肉を収縮させる神経の両方に障害がおきる病気で、主に男性に発症します。原因は不明ですが、数年後に死亡する率が高い病気です。
手先の筋力と筋肉の萎縮が現れ、やがては手が動かなくなる麻痺が始まって、腕や肩、さらには下半身まで麻痺が及びます。
病気が延髄に及ぶと舌や喉の動きが悪くなり、言語障害や食事が上手くできなくなります。進行すると、運動麻痺が進み寝たきりになります。
決め手となるものがないので、神経に活力を与える薬を用いたりして病気の進行を抑えます。
進行性球麻痺は、延髄からの筋肉を収縮させる神経に障害がおき、喉に影響するものですが、原因はわかっていません。進行が早いため、数年で死亡することがあります。
舌が震えるようになって、話しにくくなったり、食べにくくなったりし、肺炎を合併することもあります。進行すると、筋移植性側索硬化症に移行したり、脊髄性進行性筋萎縮症を合併することもあります。
完治できるような治療法がないため、ビタミン剤やホルモン剤などを投与します。
神経性進行性筋萎縮症は、遺伝で末梢運動神経や知覚神経に変性が起きる疾患で、男女ともに発病しますが、この病気で生命にかかわることはありません。
主なものは筋肉の萎縮で10歳代から発病しますが、進行そのものは遅いものです。
膝の上から下までが鳥のように細くなり冷たくなってきて、足の変形や知覚麻痺がおきてきます。進行すると、腕にも萎縮がおきたり、運動失調がある場合もあります。
基本的に運動機能は保たれるので、装具をつけて日常生活が送れます。
特に治療法はありませんが、足の変形に関しては、整形外科的な処置が必要になります。
精神遅滞は、原因があるものと、原因がわからないものに分かれます。
様々な原因がありますが、どちらかというと、原因がわかっている精神遅滞のほうが、障害の程度が重いものが多いようです。
18歳までには知能の低下が現れます。言葉を話す時期が遅れたり、性格の異常がある場合もあります。症状は精神面だけではなく、身体的にも現れてきて、乳児のときには首がなかなか座らなかったり、体型のバランスが悪くなったりします。
また、原因となる疾患の影響が現れる場合が多く、骨格や皮膚あるいは器官に奇形があったり、白内障などの障害、運動障害やてんかんがおきたりもします。
先天性の代謝異常や内分泌異常は出生後、早めに治療を始めれば、知能低下を防げます。
長期間にわたって薬剤を使用する必要がありますが、歩行障害ならリハビリテーションをします。