脳膿瘍・脳静脈洞血栓症・脳腫瘍の症状と治療法

脳膿瘍と脳腫瘍

脳の中に細菌が感染して化膿して膿がたまる脳膿瘍、血栓が生じ頭蓋の中の圧力が高くなる脳静脈洞血栓症、頭蓋の中に原因不明の腫瘍が発生する脳腫瘍の症状と治療法です。

脳の中に細菌が感染して化膿して膿がたまる脳膿瘍

脳の中に細菌が感染して化膿して膿がたまる脳膿瘍

 

受診科

脳神経外科

 

原因

脳膿瘍は、脳の中に細菌が感染して化膿して膿がたまります。
この菌は、鼻や耳の感染症の他、気管支炎などの原因である細菌が脳に侵入しておきるときもあり、原因不明の場合もあります。

 

脳膿瘍は生命の危険がある場合もあり、麻痺などの後遺症が残る場合もあります。

 

症状

疲労感や貧血がおき、進行すると頭痛や嘔吐、身体の片側の麻痺や言語障害やけいれんなどが現れます。

 

治療

抗生物質の投与や手術をしますが、治療が遅くなると危険の度合いが高くなります。

 

血栓が生じ頭蓋の中の圧力が高くなる脳静脈洞血栓症

原因

脳の血液を頭蓋の外に出す血管が脳静脈洞です。
その静脈洞が脳静脈洞で、その静脈洞に血栓が生じて、血管がつまって頭蓋の中の圧力が高くなるのが脳静脈洞血栓症です。

 

原因は、中耳炎、眼窩の炎症、副鼻腔炎のや頭部の炎症により、
血液が感染した場合と原因不明のものがあります。

 

症状

頭痛、発熱、吐き気、嘔吐、意識障害、手足の麻痺や痙攣が現れます。

 

治療

軽症なら抗生物質と血液凝固剤が用いられますが、症状によっては抗浮腫剤や手術をして感染部分や膿を除去します。

 

頭蓋の中に原因不明の腫瘍が発生する脳腫瘍

原因

脳腫瘍は、頭蓋の中に原因不明の腫瘍が発生するもので、約40種類以上もの種類があります。

 

発生部位を大きく分けると、脳ととりまく髄膜、脳血管、脳下垂体、脳神経などの組織からはっせいするものがあります。脳そのものに発生するものが全体の3分の1を占めるほどです。

 

発生の仕方は、最初から頭蓋に発生したものと、肺がんなどの脳以外の臓器の病巣から転移したものに分かれます。

 

症状

腫瘍が大きくなって頭蓋内が圧迫されて出る一般症状と、腫瘍が発生した部位が障害されて出る局所症状がありますが、どちらも進行すると悪化します。

 

一般症状は、頭痛や嘔吐で、頭痛は寝起きに多く出て、嘔吐が併発することが多いのです。その他にもけいれんや意識障害などがあります。

 

局所症状は、様々なものがあり、主なものは、運動麻痺、知覚麻痺、言語障害、視力障害、聴力障碍、平衡感覚障害、てんかん、顔の麻痺などがあります。

 

治療

脳を取り巻く組織から発生する脳腫瘍は良性で、急激な増殖も転移もないので、手術で摘出すれば完治します。

 

しかし、脳そのものに発生するものは、急激な増殖と転移をして周囲の組織を破壊する悪性のものが多く、手術だけでは摘出は無理なので、放射線治療や抗がん剤を使う化学療法をします。


スポンサーリンク