虚血性心疾患・うっ血性心不全・動脈硬化症の治療を助ける食事療法

循環器の食事療法

虚血性心疾患は冠状動脈が硬化して心筋の機能が低下や壊死したりする病気で、うっ血性心不全は、心臓の収縮力が落ちて心臓や肺、身体の静脈にうっ血がおきる病気、動脈硬化症は代表的な成人病の一つで食事療法で予防や治療をしましょう。

虚血性心疾患の食事療法

心臓そのものに酸素や栄養を送るための血管が冠状動脈です。

 

虚血性心疾患というのは、冠状動脈が硬化して、心臓への血行が悪くなったり、途絶えてしまい、狭心症や心筋梗塞を起こして、心筋の機能が低下したり、壊死したりするもので、発作が死につながる病気です。

 

食事療法のポイント
塩分を少なめにします

食塩摂取は、1日7グラム以下にします。
日常生活では味噌汁やそばの出汁、漬物などの味付けを薄くするようにします。
外食やお店で購入する総菜などは、どうしても味付けが濃く、塩分が多くなっているので、量を食べ過ぎないようにします。

味噌汁蕎麦の出汁漬物

【味噌汁】【そばの出汁】【漬物】

 

肉や卵は少なめに

肉や卵は動脈硬化の原因となるコレストロールや飽和脂肪酸を多く含むので、
なるべく減らすようにします。

 

ビタミン・ミネラルをたくさん摂る

冠状動脈の硬化は高血圧が原因で、高血圧を抑えるのに、ビタミンEやCが有効で、
高血圧の原因となるストレスは、ビタミンやミネラルを消費するので補給するのです。

 

特にビタミンB6は動脈硬化予防に有効で、ミネラルやカリウムは果物や野菜に多く、
高血圧抑制にも効果があります。

カリウム

心肺や筋肉機能を調節する

果物生野菜

【果物】【生野菜】

ビタミンB6

たんぱく質の代謝を助ける

穀類牛乳肉類

【穀類】【牛乳】【肉類】

ビタミンC

結合組織生成、アミノ酸の代謝を助け、病原菌の抵抗力をつける

柑橘類いも類緑黄色野菜

【柑橘類】【芋類】【緑黄色野菜・淡色野菜】

ビタミンE

脂肪の酸化を防いで老化を防止する

ナッツ類・大豆・胚芽植物油

【ナッツ類・大豆・胚芽】【植物油】

 

うっ血性心不全の食事療法

うっ血性心不全は、心臓の収縮力が落ちて、血液を送りだす力がなくなり、心臓や肺、身体の静脈にうっ血がおきるもので、体液が溜まるので水分を増やさないようにします。

 

食事療法のポイント
塩分を控える

症状に応じて、1日に摂取する塩分の量を少なくします。

 

たんぱく質を多く摂る

うっ血性心不全では、たんぱく質の消耗が激しくなるので、魚、肉、大豆製品などを食べて、たんぱく質を補給する必要があります。

たんぱく質

熱やエネルギーになり、身体組織を作る

牛ひれ肉・鶏ささみ・魚介類・卵・牛乳・大豆製品

【牛ひれ肉・鶏ささみ・魚介類・卵・牛乳・大豆製品】

 

アルコールやコーヒーを控える

酒やコーヒーは心拍数を増加させて心臓に負担をかけます。
卵、肉、魚など、エネルギーが高く、たんぱく質の豊富な食事を摂るようにします。

 

タウリン、ビタミン、ミネラルを補給する

タウリンは心筋の収縮力を強くして、カリウムは塩分による血圧上昇を抑えるために必要で、タウリンとカリウムは果実や緑黄色野菜、芋類に多く含まれています。

タウリン

心筋の収縮力を強くする

牡蠣たこ・イカ・魚介

【牡蠣】【たこ・イカ・魚介】

カリウム

心肺や筋肉機能を調節する

果物生野菜

【果物】【生野菜】

 

動脈硬化症の食事療法

動脈硬化症は、全身に酸素や養分を送る動脈がもろくなったり、内径が狭くなるもので、代表的な成人病の一つで、高血圧や肥満、糖尿病などが原因です。

 

食事療法のポイント
カロリーの摂りすぎに注意

肥満は高血圧の原因となるので、肥満の人はカロリーを減らします。

 

動物性脂肪より植物性脂肪を摂る

動物性脂肪は、コレストロールを増やして動脈硬化を進行させます。
代わりにリノール酸などの植物性脂肪を摂るようにします。

リノール酸などの植物性脂肪

【リノール酸などの植物性脂肪】

 

糖分やアルコールを控える

糖分は1日30g以上とると動脈硬化を進行させ、酒は適量(ビールなら中瓶1本)以上飲むと血圧が上昇します。

 

塩分を減らす

塩分は高血圧を促進しますから、塩分を控えるようにします。

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