妊婦は体内で育つ胎児に必要十分な栄養を与えるため、普通のときの食事よりも、食事に気を使う必要があります。
妊娠前期はつわりで食事に気を使うことも出来ない人もいるでしょうが、胎児がどんどん発育し始める中期からは、様々な栄養がしっかり吸収でき、肥満にならないようなバランスの良い食事をします。
母体の健康と、胎児の発育には良質のタンパク質やカルシウムが必要です。
肉や魚や大豆製品でタンパク質を摂り、牛乳や小魚・青菜でカルシウムをとります。
たんぱく質
熱やエネルギーになり、身体組織を作る
【牛ひれ肉・鶏ささみ・魚介類・卵・牛乳・大豆製品】
カルシウム
骨や歯の主成分となり、神経系の鎮静作用や筋肉収縮機能維持になる
【小魚・チーズ・海藻類・緑黄色野菜】【牛乳】
胎児が鉄分を吸収するので、母体は貧血になりがちになります。
レバーや緑黄色野菜のほか、鉄分の吸収を助けるビタミンCを摂るようにします。
鉄分
骨の形成や血液の生成をする
【葉菜類・レバー・海藻類・魚介類】
ビタミンC
結合組織生成、アミノ酸の代謝を助け、病原菌の抵抗力をつける
【柑橘類】【芋類】【緑黄色野菜・淡色野菜】
レバー、魚、牡蠣などに含まれるビタミンB2やB12も胎児と母体に必要です。
ビタミンB2
成長やホルモンの調整をし、たんぱく質や脂質、糖質の代謝に関与する
【ウナギ・卵・レバー】【牛乳】【緑黄色野菜】
ビタミンB12
発育促進や貧血予防
【レバー・のり・魚介類】【卵】
人によっては食物がアレルギーの原因のアレルゲンとなり、腹痛、下痢や嘔吐、じんましんなどの症状を起こします。
まず、食品のうち、アレルゲンとなるものを探し、それがわかったら、その食品そのものと、その食品を使った食品を避けます。
アレルゲンは、卵、牛乳、魚介類などが多いので、例えば牛乳ががアレルゲンなら、牛乳だけでなく、チーズなど牛乳を使った乳製品を避けるようにします。
卵、牛乳がアレルゲンの場合は、市販の加工食品に、見てわからなくても、卵や牛乳が入っていることが多いので、注意が必要で、食べないようにします。
生で食べたり、古いものを食べたりすると、アレルギー反応が起きやすいものです。
肉も野菜も新鮮なものを選び、なるべく加熱して食べるようにします。