外科・内科
肺がんは、肺や気管支などの粘膜に発生する癌で、特に中高年の男性が発症しやすく、毎年、患者は増加傾向で、胃がんを抜いて死亡者数はトップとなりました。
肺がんの初期症状は、なかなか現れず、発見されたときは、かなり病気が進行してしまっていることも珍しくありません。
気管支の太いところに発生すれば、無気肺や閉塞性肺炎を合併し、
細くなったところや、肺胞に発生するものには腺がんが多いのですが、
これは癌の組織型の一つで、気管支粘膜に発生した癌になります。
肺がんの組織型には、他に数種類のものがありますが、
肺がんでは、腺がんが最も多くみられます。
肺がんは周囲のリンパ節への転移が早く、また脳や骨髄へ転移しやすいので
手術が困難な場合があります。
肺がんの発生場所や進行状態によっても違いがありますが、呼吸器系に現れる症状は、痰、血痰、胸痛、呼吸困難のほか、発熱、食欲不振、倦怠感などを伴うことがあります。
リンパ節に転移すると、声がかすれたり、また胸膜に転移すると胸水が溜まったりします。
早期では手術療法が効果的ですが、患者の年齢や癌の組織型や、進行状態を考慮しながら、
手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法を組み合わせて治療します。
胸膜中皮腫は、胸膜腫瘍の一種で、悪性の腫瘍すなわち癌になります。
原因として解明されてはいませんが、石綿と深い関係があると言われており、
石綿工場の労働者が高齢化して発病する例が多いとも言われています。
疲労、胸痛などが現れてきますが、症状がはっきり出ないことが多いので、
早期発見出来ない場合が多いのです。
進行してくると、胸水が増えて呼吸困難が起きてきます。
発見されたときは、かなり進行しているケースが多く、手術は困難で、
放射線療法や化学療法も効果がありません。