整形外科・皮膚科
骨肉腫は、骨に発生する腫瘍のうちでも、代表的な悪性の腫瘍です。
この腫瘍は四肢に発生することが多いのですが、その8割が膝の関節周辺に発生します。発生するのは多くはないのですが、四肢の切断ということもあり得る病気で、発症するのは10代が最も多いのです。
骨肉腫の症状は、最初、運動中に膝や肩が痛くなることから始まり、病変部が腫れてきます。運動を止めれば痛みは治まりますが、半年中に関節が動かせないほど痛くなります。
手術前に、化学療法で、出来るだけ腫瘍を小さくし、なるべく四肢を切断しないように、腫瘍のみを切除する温存手術が行われます。肺転移の予防のために、術後に化学療法を行います。
皮膚ガンは表皮や真皮などの細胞に発生する癌で、40歳代以上から発症することが多くなります。顔など外に出ている皮膚によく発生します。皮膚ガンには、有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫(メラノーム)、ページェット病などの種類があります。
基本的な治療法は手術になりますが、その他にも、放射線療法や化学療法、免疫療法などを、単独や組み合わせで治療していきます。
有棘細胞癌は、表皮を構成する有棘細に発生するもので、化学療法などの治療法もありますが、長期間、そのままにすると、リンパ節や内臓に転移してしまいます。
表皮を構成する基底細胞に発生するもので、顔にほくろのようなものができたりします。皮膚ガンの中では、一番、軽いもので、転移することはありませんが、そのまま放置すると、病変部位の骨まで侵されてきます。
悪性黒色腫は、転移が早くて死亡率が高い病気で、人に発生する悪性腫瘍の中で最も重い病気ですが、ほかの皮膚癌が中年以後の発生が多いのに対して、悪性黒色腫は若い人にも発症します。
黒くてほくろのようなものが皮膚から盛り上がってきて、足の裏によく現れます。
乳房を中心に発生する乳房ページェット病と、外陰部や肛門の周囲に発生する乳房外ページェット病の2種類にわけられます。
皮膚に湿疹のようなものが出来ますが、湿疹と違って、薬をつけても治りません。放置すると、乳がんになったり、全身は転移したりします。