微量金属欠乏症・亜鉛欠乏症・ヘモクロマトーシスの症状と治療法

身体に不足する栄養

身体にある金属が不足する微量金属欠乏症、身体の中の亜鉛が不足する亜鉛欠乏症、小腸からの鉄の吸収が過剰になり臓器に鉄が溜まるヘモクロマトーシス、ポルフィリンが異常に増えて体内に蓄積されるポルフィリン症、糖たんぱく質が血管の周囲に溜まるアミロイドーシスの症状と治療法です。

身体にある金属が不足する微量金属欠乏症

身体にある金属が不足する微量金属欠乏症

 

受診科

内分泌代謝科・内科

 

原因

鉄や銅、亜鉛、ヨウ素、マンガンなどは、身体に僅かですが含まれていて、身体にとって欠かせない金属のことを必須微量金属といいます。これら金属が不足すると、微量金属欠乏症になります。

 

症状

不足している金属の種類によって、様々な症状がでてきます。

  • :脳障害、毛髪の異常、貧血、骨や動脈の異常
  • 亜鉛:味覚や臭覚の低下、生殖力の低下、短身
  • ヨウ素:甲状腺機能低下症、甲状腺腫
  • クロム:耐糖能の低下、動脈硬化症
  • セレン:狭心症、がん

 

治療

不足している金属の症状に合わせて行います。

 

身体の中の亜鉛が不足する亜鉛欠乏症

原因

身体に微量に存在する亜鉛ですが、身体の活動を円滑にする微量金属のひとつです。
この亜鉛が不足すると、亜鉛欠乏症になります。
食事ができない場合、肝硬変やネフローゼ、腎不全、悪性腫瘍などでもおきます。

 

症状

皮膚炎、角化症、脱毛症、成長遅延、性腺機能不全、食欲不振、鉄欠乏性貧血、味覚や臭覚の不全、糖代謝異常などといったような様々な症状がでてきます。

 

治療

亜鉛を服用します。

 

小腸からの鉄の吸収が過剰になり臓器に鉄が溜まるヘモクロマトーシス

原因

小腸からの鉄の吸収が過剰になって、肝臓、すい臓、心臓、内分泌腺などの臓器に、鉄が溜まって機能障害をおこすのがヘモクロマトーシスです。

 

原因不明である突発性と、輸血や大量の飲酒、貧血や肝疾患など、原因がはっきりしている続発性があります。

 

症状

肝硬変、糖尿病、皮膚への色素沈着が主な症状です。
また、心不全や不整脈などの症状が現れることがあります。

 

治療

原因となる病気を治療をし、鉄の代謝異常には、血液を抜き取ります。

 

ポルフィリンが異常に増えて体内に蓄積されるポルフィリン症

原因

血液中のヘモグロビンなどを構成する背板色素であるポルフィリンが異常に増えて体内に蓄積されたり、尿に大量に排泄されるものです。重症になると生命にかかわります

 

症状

太陽光にさらされる部分が日焼けしやすく、水疱やジンマシンが現れます。
肝臓に溜まると、便秘や吐き気、不眠などがおきます。

 

治療

血を抜き取ることが効果があります。

 

糖たんぱく質が血管の周囲に溜まるアミロイドーシス

原因

アミロイドという糖たんぱく質が細胞や組織の間、特に血管の周囲に溜まるのがアミロイドーシスです。原因がわからないものと、遺伝や老化、骨髄腫、結核、ガンなどの原因がはっきりしているものとがあります。

 

症状

沈着する臓器や障害の程度によって様々な症状がでてきます。
心臓や腎臓、肝臓、消化器、皮膚などに障害がおこり、また、神経や関節などにも障害が出てきます。

 

治療

アミロイドの沈着を阻止する薬も使用しますが対症療法をしますが、
確実な治療法というものはありません。


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