内分泌代謝科・内科・甲状腺外科・外科
急性化膿性甲状腺炎は、細菌が甲状腺に侵入して炎症をおこして化膿する感染症です。
小児期から繰り返し発症しますが、とても稀な病気です。
発症すると、発熱と喉の甲状腺あたりに痛みを感じ、甲状腺が腫れてきますので、首を動かしたり、飲み込んだときに痛みを感じます。
早期なら抗生物質で治りますが、膿瘍ができている場合は手術で除去します。
甲状腺に、ウィルス性の感染がおきると、細胞が破壊され、大量の甲状腺ホルモンが血液中に流れ込んで、ホルモン分泌を制御できなくなるのが亜急性甲状腺炎です。いわゆる甲状腺機能亢進の症状がおきます。
甲状腺の風邪のような病気ですから、それほど心配するものではありません。
軽度なら甲状腺にしこりができるだけですが、多くの症例では初期に軽い発熱や発汗などあります。
風邪のような症状が現れ、高熱や動悸、息切れ、倦怠感、筋肉痛がおき、甲状腺のあたりの首が腫れます。首の中で痛みの部分が移動するのが特徴です。
軽度なら特に治療しなくても、半年以内に完治しますが、重度の場合には、副腎皮質ホルモン剤を使用すると、発熱や痛みに強い効果があります。また、バランスの良い食事をすることも必要です。
甲状腺良性腫瘍には、腺腫、膿疱、腺腫用甲状腺腫などありますが、甲状腺の機能には異常がありませんが、原因は不明で女性に多い病気です。
首の甲状腺のあたりのコブのような腫れ以外には症状がありません。
膿疱内部に出血がおこると、急にコブが大きくなって痛みがでてきます。
特に治療の必要がありません。
腫瘍のコブは甲状腺ホルモン剤を使用すると、縮小したり消滅したりするコブもありますが、大きなコブは手術で摘出します。
甲状腺悪性腫瘍には、腺がん、悪性リンパ腫がありますが、原因は不明です。
初期には自覚症状はありませんが、前頸部に出来る腫瘍なので、自分で触って気が付くこともあります。
癌の中でも甲状腺の癌は治療の効果があります。
主に甲状腺を手術で摘出し、悪性リンパ腫では放射線療法や化学療法を行います。