一般外来の際、まず問診から始まり、患者の身体を触る触診や心臓の音を聴く聴診などが行われます。このような診察だけでは、診断の確定が困難な場合には、医師が検査の実施を決定します。
検査はスクリーニングから始まり、尿検査、血液検査、心電図などの簡単な検査を組み合わせて行うもので、病変部の確定のために実施されます。スクリーニングの検査が終了して、治療に入る場合もあれば、さらに精密検査になる場合があります。
検査の種類
検査の種類は、生体検査と検体検査があります。
生体検査
受診者の身体を調べる検査で、医師、看護婦、臨床検査技師によって行われます。
生理学的検査
血圧、脈拍、心電図、脳波、肺活量検査などで、受診者の体の生理的反応を調べます。
負荷機能検査
受診者に一定の負荷を与え、その反応から病気の状態を調べます。
内視鏡検査
内視鏡を用いて、気管支、食道、胃、大腸などの状態を調べ、疾患部を診断します。
画像診断
X線、超音波などを利用して疾患を調べます。
検体検査
検体とは、患者から採取した材料のことをいい、受診者の尿、血液、便、身体の組織のことです。
尿・便検査
尿や便の性質や成分を分析します。
血液一般検査
赤血球、白血球、血小板などを調べます。
血液化学検査
血液を血球成分(赤血球、白血球、血小板)と血清に分離し、血清中の酵素やたんぱく質、糖、コレステロールなどを調べます。
免疫・血清学検査
血清中の種々の抗体腫瘍マーカーなどを検査します。
病理学検査
肉眼あるいは顕微鏡によって、臓器や、その一部の組織、細胞の状態を観察する検査です。
培養検査
血液・尿・便などの材料中の細胞を検査します。
正常値と異常値のとらえ方
医師は検査データを見て、正常か異常を判断します。
検査の正常値は不特定多数の健康な人の測定値から、上限と下限の部分を除いた残りの95%の値です。
検査の結果、異常値と判断されれば、医師の指示に従う必要があり、納得いくまで医師に説明を求めてください。